2020年7月4日土曜日

吸音ボードをDIY - 設置&まとめ編 -

前回の続きです。

いよいよ、クロス巻きした吸音材を壁に設定します。吸音材は、面ファスナーで壁に貼り付けます。壁に貼り跡が残らないよう、マスキングテープを貼った上に面ファスナーを貼り、さらにタッカーで打ちつけます。


クロス巻きした吸音材の裏にも面ファスナーを貼り付けます。


面ファスナーの接着が落ち着いたら、壁に固定します。



全部貼り終えて完成したー!と思ったら、翌日、吸音材が床に落ちていました。。
吸音材に貼り付けた布と面ファスナーの接着材の相性がいまひとつだったようです。グルーガンで補強して、今度こそ完成です。

ということで、今回の吸音ボードDIYのまとめです。

まず、期待していた吸音効果が得られて、音の響きも気にならないレベルまで抑えられたのは何よりでした。コスト的にはクロス巻き済みの吸音材を買うよりは高くつきましたが(汗)、既製品ではあまり見かけない雰囲気に仕上がったのはよかったです(自己満足)。

ただ、薄めのクロスを選んだので、取り扱いは難しかったです。クロス自体にガラスクロスほどの張りがないので、近くで見るとクロスのヨレが気になるところがあります。あと、クロスが薄いと、スプレーのりがまだらになった箇所(特に側面)のシミが目立ちやすいです。薄めのクロスを使うときは、ファブリックボードのように木枠にタッカーでクロスを貼り、その中に吸音材を収めるといった方法のほうがよいかもしれません。



7月からはビジターの方の会議室利用も再開しました(再開にあわせて、価格も改定しています)。正面と隣を避けてお座りいただくので、会議室は4名様までの利用となりますが、会議室内のエアコンも新調して、より快適にご利用いただけるようになりました。また、1名様で会議室をご利用の場合は、2名様以上でご利用の場合より割安になっていますので、オンライン会議にも、ぜひご利用ください。

2020年7月3日金曜日

吸音ボードをDIY - クロス選び&クロス巻き編 -

前回の続きです。

吸音材には吸音ウールを使うことにしましたが、むき出しで設置するのも味気ないですし、汚れがついたり繊維が飛び散ったりするのも防ぎたいので、クロス巻き(吸音材を布でくるむこと)をすることにしました。

既製品の吸音ボードで使われているクロスは、単色でマットな感じのものが多いので、せっかくDIYするなら、もう少し違った雰囲気のものにしたい。。でも、マリメッコのような柄だとニルキューブの雰囲気には合わないし。。

さらに、ここでもコロナの影響で希望の布の在庫がなかったり、販売自体が休止していたりして時間がかかってしまいましたが、最終的に、CHECK&STRIPEさんのCHECK&STRIPEオリジナルやさしいリネンの中から無地4色と、nani IRO -Naomi Ito Textileさんのwild flower D _ 薄手リネン(黄色の水彩画タッチ)を選びました。

選んだ生地をもとに、写真を合成して雰囲気を確かめます。

実物ではありません(合成写真です)

やっとクロスも決まったので、こちらのサイトを参考にクロス巻きの方法を検討します。この手順ではガラスクロスを使っているので、クロス自体に厚みや張りがありますが、今回選んだクロスはもっと薄手で切った端からほつれやすいリネン(麻)なので、アレンジが必要そうです。

実際にプロトタイプを作ってみて、手順を調整します。

クロスの四角がほつれないよう、薄い接着芯をアイロンで貼ってから、スプレーのりで吸音材を貼り付けます。

プロト作成中
(この色のクロスは、本番では使いませんでした)

クロスの角に切り込みを入れて、


角を折りたたみながら、スプレーのりで1辺ずつクロスを貼り付けていきます。




実際に作業してみると、スプレーのりが飛び散るので、テーブルクロスを敷いた上にさらに紙も敷く必要があったり、アイロンも頻繁に使う必要があったり、作業環境を整えるのが思ってたよりも大変だったりと、わりに時間をとられました。

クロス巻きの手順も決まったので、あとは、ひたすら作成です。日にちをまたいで3日がかりで10枚貼り終えました〜!


いよいよ、クロス巻きした吸音材を壁に設置します。
つづく

2020年7月2日木曜日

吸音ボードをDIY - 吸音材選び編 -

前回の続きです。

会議室の壁周りに置いていた椅子(10数脚)を撤去したら、室内の音がかなり響くようになってしまったため、壁にファブリックパネル風の吸音材をDIYで設置しました。下の画像は完成形です。やったー!よかった。


ちなみに、設置前はこうでした↓。
がらーん。笑。
(吸音材を設置する壁にバミリの線を引いた時に撮影したものです)


この状態だと、引っ越し前の家具を置いていない部屋のように音がかなり響いてしまうので、壁に吸音材をならべて響きを抑えよう、というわけです。

※ここから先の吸音材についての具体的な話は、相方が書いています

吸音材として真っ先に思いつくのは、音楽スタジオやオフィスの会議室などでよく見かける吸音ボードです。吸音ボードには既製品が色々とありますが、調べてみると、なかなかいいお値段だったり、見た目がいかにもだったりします。また、客観的・定量的な吸音性能や、音の響きを抑えるのに、どのぐらいの吸音ボードをどのように設置したらよいのかといった情報もあまり見当たりません。

日常的にこれらの素材を使っている業者であれば、そのようなことは経験や感覚でわかるのでしょうが、素人にはそのあたりの感覚をつかむのは難しそうです。分からないなら、試してみるしかなく、またまたDIYでやってみよう、ということになりました。(まゆ山:実は相方は、素人ですが音楽や音への感性がほんのりするどい人なので、こういうことになったと言ってもいいと思います(笑)。)

とはいえ、材料として、なんらかの吸音材は必要になります。最初に見つかったのが、建築用の断熱材・吸音材としてよく使用されるグラスウールやロックウールです。なお、グラスウールとロックウールの違いについては、以下のサイトが詳しいです。


吸音性能についても、JIS A 6301にもとづき、多くのメーカーが試験結果を公開しているので、ある程度、客観的・定量的に判断できます。

ただ、グラスウールやロックウールは、アスベストのような発ガン性はありませんが、肌にあたると手がチクチクしたり、カットした時の粉塵を吸い込むと喉がイガイガするなど、施工時の取り扱いには注意が必要です。

もう少し取り扱いが楽な吸音材がないか探してみたところ、吸音ウールと呼ばれる素材がみつかりました。吸音ウールは、ペットボトルから再生したポリエステル繊維で作られていて、化粧用コットンを分厚くしたような質感です。ポリエステルは衣類もよくつかわれているように、触った時にチクチクするようなことはなく、カットした時に粉塵もでないので、取り扱いも楽です。(ただし、スポンジなどより繊維が硬いので、普通のカッターでカットするのは困難です。)

吸音性能についても、グラスウールと同様な性能試験では、グラスウールより吸音性能が高いとされていて、防音工事業者もよくつかってるようです。(ただし遮音の効果はあまりないので、しっかりと防音する場合は、遮音シートなどを併用する必要があります。)

ということで、グラスウールよりはやや値が張りますが、吸音材には吸音ウールを使うことにしました。

吸音ウールですが実際の製品としては、例えば以下のようなものがあります。
他にも製品はありますが、COVID-19の影響か、売り切れていたり、納期未定のものが多かったです。今回は、納期とコスパを考えて、ライズ吸音ウールを使うことにしました。(ホワイトキューオンは、プロトタイプ作成時に使用しました。)

やっと吸音材が決まりましたが、これをむき出しで設置しても味気ないですし、汚れなども気になるので、クロス巻き(吸音材を布でくるむこと)をしようということになりました。

つづく

2020年7月1日水曜日

withコロナ期間を想定して変えたところ - 会議室 -

コロナ前の会議室は3密でしかなく、さてどうしたらよいか?となりまして、どう変えたら比較的安心してご利用いただけるだろうかと検討しました。

まずは換気について。
幸い観音開きの大きなドア(窓はない)があるので、ドアを開けるのが最適ですが、ここにも網戸はなく、やはり虫除け網をつけることに決めました。

さてどうやって?。笑
観音開きのドアなのに。

ちなみに、ニルキューの会議室は、一番西側(写真向かって一番奥)にあります。



ここですね。磨りガラスなので日中は明るく、ご好評いただいております。
(外階段の踊り場から撮影)


会議室の内側から見るとこう見えます。夕方に撮影したので薄暗いですが、北向きの面なので直射日光が射すことはなく、日中は自然光で明るいです。


話を網の設置に戻します。

日常的に出入りに使わないドアとはいえ、網で完全にぐるりと貼り塞いでしまうと不自由だということであれこれ商品を検索したら、サイズオーダーできる商品があったのでそちらに決めました。最初にオーダーしたのは黒色で、窓にあててみたら暗かったので返品手続きをして再度、白をオーダーしました。時間かかっちゃったけど結果オーライだったのでよしとしましょう。

網の設置は、まずマスキングテープ(黄色)を貼り、その上に重ねて面ファスナー凸を貼ります。(あとで剥がしやすいようにマステを貼ってます)


マステの余分な部分はカッターで切り取ります。


あとは、凹面テープ付きの網を取り付けるだけ。そう難しくありませんでした。

いわゆる「のれん」のような網を選んだので、ドアを開ければ出入りできます。左右があわさる中心線にあたる部分には磁石がとりつけられていて、手を離すと想像以上にしゅるんと閉じてくれて、かなりの強風でも閉じたままをキープしてくれます。よかった。



網の設置完成しました〜。

次は、密集・密接の回避について。

コロナ以前は、机を1台でぐるりと椅子を置き、多い時は10名さまのご利用でご好評いただいていたのですが、残念ながらそれはかなわなくなってしまいました。。今は机を2台にして、真隣、真正面の席を空けて着席いただくことで最大4名様までのご利用に変更しました。人との距離を1〜2m空けるという推奨に近づけたかなと思います。



あと、会議室に机を2台入れるために、壁周りに置いていた椅子を撤去したら、室内の音が響くようになってしまったため、壁にファブリックパネル風の吸音材をDIYで設置しました。こちらは、後日に別投稿したいと思います。