2022年1月27日木曜日

会議室に有線LANを設置しました(設置編)

設置後の写真

必要な部材や工具が揃ったので、工事にとりかかります。まずは、天井裏にLANケーブルを通すために、ルーター側の天井を開けます。


会議室側の天井も開けます。

会議室側の天井裏からルーター側を覗くと、こんな感じです。ルーター側までの距離は、およそ4メートルあります。

天井裏にLANケーブルを配線するために、ケーブルキャッチャーを使います。

ケーブルキャッチャーは太い釣竿のような構造になっているので、会議室側からルーター側にぐんぐん伸ばします。

会議室側

先端がルーター側に届いたら、

ルーター側

ケーブルキャッチャーの先端にLANケーブルをビニールテープで巻きつけます。

ケーブルキャッチャーを縮めて、LANケーブルが会議室まで届いたら、天井板に穴を開けてLANケーブルを通してから、天井板を閉じます。

次に、モール類を固定していきます。まずは、天井穴のカバー(マルチコーナー)を取り付けます。

カバーの収まりは問題なさそうなので、

いったんカバーを外して、下にモールを伸ばしていきます。

モールの長さを調整して、

モールが下まで伸びました。

次は、LANケーブルの末端にジャックを取り付けます。LANケーブルの先端をニッパーで切断したら、あらかじめ露出ボックスに通しておきます(先にジャックを取り付けると、露出ボックスに通らなくなってしまうので)。

取扱説明書 (PDF) を見ながら、ジャックのワイヤキャップ(青いパーツ)にLANケーブルの芯線を結線していきます。なかなか手こずりましたが、やっとのことで結線できました。

余分な芯線をカットして、ワイヤキャップを専用工具でジャックに押し込んでから、コンセント取り付け枠にはめ込みます。

この状態で、ジャックに別のLANケーブルをつないで通信状態を確認たところ、問題なさそうだったので、あとは仕上げです。

モールの先端に、露出ボックスを突き当てるように固定します。

ジャックをはめ込んだコンセント取付枠を

露出ボックスに固定してから、

プレートをつけます。

あとは、LANケーブルをモールに収めて

カバー類を取り付ければ

マルチコーナー

モールのカバー

ジョイントカバー

ブッシング


完成です!


2022年1月26日水曜日

会議室に有線LANを設置しました(部材・工具編)


会議室に有線LANを設置するためのおおまかな方針が決まったので、必要になる部材や工具を選定します

LANケーブル

LANケーブルの選定にあたっては、ケーブルの種類(カテゴリ、単線/より線、STP/UTP)やコネクタの有無を決める必要があります。

LANケーブルは、カテゴリによって通信速度の理論的な上限が決まります。

現状のネットワーク機器や上位回線の速度から判断するとCAT6でも十分でしたが、将来的なことを考えてCAT6Aにします。

CAT6Aのケーブル内には8本の芯線が通っています。この芯線は単線のものと、より線のものがあります。より線は単線にくらべると曲げやすく取り回しはいいのですが、ケーブルが長くなるとノイズが乗りやすく通信速度も落ちやすいので、単線にします。

LANケーブルにはSTP(シールド処理されたもの)とUTP(シールド処理されていない)ものがありますが、多くのネットワーク機器が設置されていてノイズなどが問題になる場合を除いては、UTPで問題なさそうです。

天井などにLANケーブルを通す場合、通常はコネクタがついていないケーブルを通して、後からコネクタをつけるのですが、コネクタなしのケーブルは一番短いものでも100mからの販売になります。CAT6Aのケーブルは、現時点ではまだまだ高価ですし、自分でコネクタをつけるには専用の工具も必要になるので、今回はコネクタつきのケーブルを用意することにしました。

ということで、単線UTPでコネクタつきCAT6Aケーブルとして、以下を購入しました。

被覆剥き工具

上記のLANケーブルの片側は、コネクタ(プラグ)を切断してジャックに付け替えます。ジャックをつけるには、LANケーブルの被覆を芯線を傷つけないように剥く必要がります。カッターなどでも剥けるのですが、力加減が割と微妙なので、専用の工具を使うことにします。

ジャック

ジャックは、CAT6A対応で、壁コンセントに接続可能なものを探しました。いくつかのメーカーで取り扱いがありましたが、今回はPanduitのJISプレート用ジャックキットを選びました。このジャックにケーブルを接続する時に使う専用工具も合わせて購入しました。

コンセントプレート

上記のジャックキットを固定するコンセント取付枠と、そのプレートです。手持ちのものを使ったので、プレートの色味や形状が露出ボックス(後述)とは少しずれています。

露出ボックス

露出配線なので、コンセント取付枠を固定するための露出ボックスを用意します。天井から露出ボックスまでのケーブルを覆うためのモールやカバーも選びます。今回はマサル工業のニュー・エフモールシリーズにしました。

  • 露出ボックス SFBF12
    • ケーブルの収まりを考慮して深型(46mm) に
  • ニュー・エフモール SFM12
  • マルチコーナー NMC12
  • ジョイントカバー SFMJC12
  • ブッシング SFMB12

ビス・ボードアンカー

露出ボックスなどを固定するためにM4のビスを使います。石膏ボードは直接ビスが効かないのでボードアンカーも必要です。

  • M4皿タッピングビス 40mm
  • フィッシャー SX 5x25


これで、やっと必要な部材や工具が揃ったので、工事にとりかかります。

つづく

2022年1月25日火曜日

会議室に有線LANを設置しました(背景・方針編)


ニルキューブでのインターネット通信には、基本的に無線LANをご利用いただいています。会議室でも無線LANは使用できますが、ルータ設置場所との間に壁やパーティションがあるので、ワークスペースと比べて通信がやや不安定になることがありました。

会議室で有線LANを利用したいというご要望があったときは、ルータから長いLANケーブルを這わせ、会議室のドア下から入れて使っていただいたこともありましたが、オンライン会議なども増えているので、会議室で有線LANを簡単にご利用いただけるよう、有線LANのジャック(差込口)を設置することにしました。

会議室に有線LANのジャックをつけるには、ルーターから会議室までLANケーブルを敷設する必要があります。ルータから会議室までの配線は、天井裏を通すことにします。この間は、天井裏の見通しもよく、特に問題なさそうです。



会議室の天井から有線LANジャックまでの配線は壁内にしたかったのですが、造作壁(石膏ボード)と構造壁(コンクリート)の隙間がせまく見通しもよくない上に、間には断熱材も入っています。配線用のCD管なども通っていなかったので、壁内配線は諦めて、露出配線にすることにしました。

おおまかな方針が決まったので、必要になる部材や工具を揃えます。

つづく